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三種の神器の一つである「草薙剣」を祀る熱田神宮へ!

2008年5月 熱田神宮〜七里の渡し跡サイクリング!

5月というのに今日は暑〜い。本当はこの最高の天候の中ファミリーキャンプを予定していたが・・・週末の酒のせいか?どうも朝だるくて・・・結局何となくキャンプキャンセル(もちろん予約などはしていなかったのでドタキャンではありませんが)。土曜日はダラダラと子供たちとじゃれあって過ごしたため、日曜日はなまった身体を少しでも鍛えてやろうとサイクリングへ出発。本日は以前イタリア村へ走った途中に立ち寄ろうか迷った熱田神宮へ。前田利家生誕地の荒子観音の先を曲がって中川区から熱田区へ。

実は、名古屋へ越してきて約1年ちょっとが経過したが、全国的に有名な熱田さんこと「熱田神宮」は未だ訪れたことがない。皆さんご存知の熱田神宮は、誰もが1度は耳にした事ある「三種の神器」の一つである「草薙剣」を祀る尊い神社だ。そのため伊勢神宮に次ぐ格式の神社とされている。正門から入り、深い熱田の森の中の3つの鳥居を進む。伊勢神宮ほどではないが、流石に2000年の歴史を感じさせる何とも言えない趣を肌で感じる。

大楠はその歴史を裏付ける。すごい大木だ。長い参道進むと拝殿があらわれてくる。今日はお日柄が良いのか結婚式をあげているカップルが多い。和式も良いものだ。拝殿でお賽銭。拝殿の奥には、瑞垣・内玉垣・外玉垣の三重の垣に囲まれた社殿が立つ。社殿は、伊勢神宮と同様に神明造の御正殿(本宮)だ。東西に宝殿もある。元は、尾張造という社殿構成だったとのことだが、明治二十六年の改築時に三種の神器を祀るお宮として、伊勢の神宮と同じような構成に改められたらしい。神明造というのは、なるほどより高貴な感じが漂ってくるものだ。

三種の神器の1つの「草薙剣」は、八岐の大蛇(ヤマタノオロチ)を退治したときに、その尾から取り出し天照大神に献上された「天叢雲剣」で、その後皇位の象徴として天孫瓊々杵尊に授けられたものだ。約2千年前、日本武尊が東征に出る際にこの神剣を賜る。その後、日本武尊が賊による計略で狩のさなかに焼き殺されそうになった時、神剣が、草を薙ぎ倒して日本武尊の命を救ったことにより「草薙剣」と呼ばれることになったのだそうだ。又、その地を焼津と呼ぶんだって。そっ静岡の焼津。地名にも長い歴史があるんですね。この東征の旅の途中、日本武尊はここ尾張で嫁をとり神剣を預けるが、亀山市で伊吹山の祟りで命を落とすことになり、その後代々ここ熱田にて草薙剣をご神体として祀ってきたのだそうだ。ちなみに3種の神器の残り2つの「八咫鏡」は伊勢神宮のご神体、「八尺瓊勾玉」は御所にて安置されているという。但し、どれも天皇ですら実見は許されておらず、現存するのか?誰も確認することができない。NHKでさえ取材を断れていて解明できないのだ。実際には、壇ノ浦で安徳天皇と共に沈み、そのうち鏡と勾玉は木箱に入っていたため戻ったが、剣は関門海峡に沈んでいるというのが定説となっている。元々剣は2つあった?という説も有力で複雑だ。まさしく神器!これぞ日本歴史ミステリーなのだ。

2000年の歴史には他にもいろいろあり、この何てことない塀にも歴史がある。これは「信長塀」と言われていて、もちろんあの織田信長に由来する。有名な桶狭間の戦いの出陣に際して先勝祈願したのがここ熱田神宮なのだ。ご存知の通り、桶狭間の奇跡の勝利で今川勢を打ち破った信長は、御礼にこの塀をつくらせたとのことだ。源義経が元服したのもここ熱田神宮だとか?(平家物語では鏡の宿(滋賀県)とされていますので2説存在しております)。よって、熱田神宮は「勝負の神様」と呼ばれているんですねぇ〜。ちなみに自分も知らなかったのだが、源頼朝の生誕地はここ熱田神宮からすぐのところなのだ。名古屋は戦国時代の武将を多く輩出したことは知っていたが、頼朝はじめ平安&鎌倉の英傑もうんでいるんですねぇ〜。知りませんでした。

話はころっと変わって、サイクリングでお腹がぺこぺこ。ここ熱田神宮付近には名物がいろいろとある。そんな中、本日のランチに選んだのは、熱田神宮内にある「宮きしめん」!名古屋の贈答品として人気の宮きしめん。贈答品としては有名だが店舗が少なく、気軽に食せるのはここ熱田神宮店が1番なのだ。店舗と言ってもテント下で食べるのだが、おそらく江戸時代の宮宿場の頃もこんな感じだったのではないだろうか?熱田の森の中で頂くきしめんも悪くない。今日は磯の香りがたまらない「おすましきしめん」。あさり、とろろ昆布、わかめそして超あっさりのすまし汁。美味い!ご機嫌!名古屋城のきしめん亭も美味いが、やはり個人的には宮きしめんかなぁ〜?お隣には、尾張名所図会(おわりめいしょずえ)や名古屋甚句(なごやじんく)で名高い、板石が25枚並んでいるところからこの名がついた「二十五丁橋」。名古屋では最古の石橋とのことです。

熱田神宮を出ると、正門の前にはひつまぶしで有名な「あつた蓬莱軒 神宮店」がある。もちろん超人気店だけに店先にはすごい行列。すぐ近くには本店のあつた蓬莱軒陣屋があるが、どちらも席につくまで1時間、ひつまぶしが出てくるまで1時間、計2時間待ちが当たり前という店だ。暑い中、待っている方々ご苦労様です。自分は「七里の渡し跡」へ。江戸時代の東海道五十三次の中で、旅籠が最も多い最大の宿場として賑わっていた宮宿。まさしく尾張の海の玄関だ。
東海道五十三次の中で、唯一の海路をとるここ宮宿〜桑名宿。ここ宮の渡し口から7里先の桑名渡し口目指して、多くの渡し船が行き来していたのでしょう。昔は、ここ宮の渡し口は伊勢湾に突出した岬の先端だったそうですが、今や、まわりは埋め立て地も含め囲まれてしまっているので、当時の面影は残っていません。しかし、この船着き場の先をじーっと眺めていると、その昔伊勢参りに沸き立つ多くの旅人たちで賑わっている風景が思い浮かんでくるようです。
常夜燈、時の鐘鐘楼が復元され昔をしのばせる。当時は常夜灯が爛々と光り輝いていたのでしょうねぇ。先日たまたま桑名宿を散策したばかりなので、特に感慨深いものです。続いて、宮宿周辺を散策。道端にひっそりと建っている寂しげな石碑。これって何だろう?説明文読んでみると、宝暦8年(1758)に建てられた東海道道標だそうだ。へぇ〜そんなに古い当時のものなんだ。この道標は、東海道と佐屋道、木曽路の分かれ道で、熱田神宮へは2丁(約 218m)ほどの距離にあることを教えているんだって。
その道しるべ通り進むと、なるほど旧東海道だ。今や寂れた一方通行の裏道だが、これこそが江戸の日本橋、京都の三条大橋をつなぐ日本一の街道だったんですね。それにしても寂れちゃってるなぁ〜。1本裏に入ると、一見すると一般の方のやや大きめの住居って感じだろうが・・・。
これも説明文読むと、あの徳川家康が幼少時に人質として幽閉されていたところらしい。天下をとった家康も苦労人で、幼少時はここ熱田で幽閉され、那古屋城(名古屋城)に移され幽閉されたた後に、再び駿府へこれまた人質として移されたのだ。戦国の武士もたいへんなものだ。再び、宮の渡し口へ戻り通過。その先には「熱田魚市場跡」。当時は伊勢湾の海の幸を一手に扱う大市場としてたいへん賑やかだったようで、多いときには仲買や小座は数千人に達したというからすごい。ここから信長のいる清洲城へ魚が運ばれていたんだそうです。今はそんな面影は全く残っておりません。ちょっと悲しいかな?

あぁ〜今日は暑い。でも真夏に比べると随分楽なので、まずまずのサイクリング日和と言って良いのかもしれない。熱田エリアはこの他にもいろいろ史跡があってじっくり歩いた方が楽しいのかもしれない。例えば、源頼朝の生誕地や武家、公家の宿泊施設として、赤・白・脇の3本陣があったその赤本陣跡や日本武尊の墓とされていた白鳥古墳(実際には尾張氏の墓らしい)などなど、知られていないがいろいろあって面白い。意外に散策している方々も多く、どこに行ってもこのもっこりパンツの出立ちでは目立ってしまってどうも良くないらしい。改めよう。

帰路は快調に熱田区〜中川区〜中村区を快走。いつもの中村公園の大鳥居に来たところで、いつもと違ってかなり賑やか?何だぁ〜?っと思ったら今日は豊国神社の太閤祭りだそうだ。すごい人出。豊臣秀吉生誕地の豊国神社を中心に秀吉を偲んでの中村区民祭りだ。太閤太鼓や秀吉の時代の装束に扮した地元の人が参道を練り歩く時代行列が催されている。特に太閤太鼓は威勢が良くGoodだ!もう少しお祭り気分を味わいたかったが、すごい人で自転車をひけない・・・結局後ろ髪引かれながら帰宅。帰宅後「今日もあつた蓬莱軒すごい人だったよ」と話していると、ファミリー全員が鰻食べたい!ということに!
それならば「あつた蓬莱軒に行こうか!」となるところを、蓬莱軒は激混みだし、高い。それならば西区の「しら河」へ。ここは味もそこそこだが、何より安い。蓬莱軒はじめ多くのひつまぶし屋が2000円以上なのに対して(蓬莱軒は2730円)、ここしら河は上ひつまぶしが1680円(税込み)とかなり割安で嬉しい。まずは、キッズたち大好きな骨煎餅とパパのビールのおともの肝焼き。肝焼き美味ぇ〜!そして名古屋名物「ひつまぶし」登場。自分は180円UPで上ひつまぶし大盛り!!嬉しい。
ご存知の通り、初めの1杯はそのまま、2杯目は薬味をいれて、そして3杯目におダシをかけてお茶づけ風に頂きます。名古屋の鰻は蒸さずにこれでもかっとカリカリに焼き上げる。県外の方が食べたら間違いなく「焼き過ぎちゃった?」もしくは「焦げてる?」と思われるだろう。個人的にも特にセイロ蒸し主流の九州から来たせいか?慣れるのにかなり時間が必要だったが、とりあえず名古屋飯の中ではひつまぶしはいける!ファミリーで美味しく頂いて、満足顔で帰宅。うんうん、充実の1日でした。

熱田神宮 http://www.atsutajingu.or.jp/

宮きしめん http://www.miyakishimen.co.jp/

しら河 http://www.hitsumabushi.jp/

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本日のサイクリング 約30km


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