のぼせもんの夏'2006!「博多祇園山笠」初挑戦!!


★★ Challenge the Yamakasa!★★

2006年7月15日 博多の夏「博多祇園山笠」初挑戦!!追い山レポ!

「山笠があるけん博多たい!」という言葉が行き交う程、博多の夏の風物詩とも言える「博多祇園山笠」。九州を代表する九州男児のための祭りだ。何せ鎌倉時代から約765年以上も受け継がれてきている祭りだ、歴史が違う。その憧れの山笠、ついに初挑戦だ!努力しても中々でれるものでもない。ホント嬉しい。ここまでこなしてきた使役の苦労も全てこの日のためのものだ。博多祇園山笠は7月1日の飾り山公開から15日のフィナーレ追い山までの比較的長いお祭りである。前半は「静の山笠」、10日から舁き山が動きだしそれを「動の山笠」と呼ぶ。7月15日の未明の4時59分・・・いよいよ感動のフィナーレ「追い山」のスタートです!!
博多の鎮守様の「櫛田神社」の桟敷席は超満員。そして、櫛田神社の清道には真っ赤な清道旗がたなびく。その清道旗の上には月が・・・まだ辺りは真っ暗だ。これから始まる櫛田入りをシーんと静まりかえって待っている。山笠は「静と動」が素晴らしい。「恵比須、土居、大黒、東、中洲、西、千代」の7流プラス動く飾り山で有名な「上川端通」の計8流が冷泉公園前の山止めに大集合し来たるべきスタートを待つ。沿道はものすごい人だ。我々も前日の11時頃に集合しこの時をじーっと待っている。このざわつきも悪くはない。自分もそうであったが、この待機時間に多くの方の応援を受ける。会社のメンバーや飲み屋のねぇちゃんたち・・・などなどこんな早朝にも関わらず応援に駆けつけてくれる。まさに山笠は博多の夏の風物詩なのだ。

簡単に「追い山」について説明すると、15日の4時59分櫛田神社の清道に入って清道旗をまわって出る「櫛田入り」に挑み、そのまま博多の中心街の約5kmのコースを約1tの舁き山と共に激走する。櫛田入りと全コースの2つのタイムを競う激しい祭りだ。櫛田入りの順番は各流が毎年順繰りでかわっていく。最初に櫛田入りをする流を「1番山」と呼び。毎年ラストの上川端通が8番山だ。1番山はたいへんな名誉なことで、櫛田入りの際に山を止めて、「博多祝い唄」を歌い上げることができる。その祝い唄を唄う分5時より1分早くスタートする。今年の栄えある1番山は「恵比須流」だ。山笠の男衆のすべてが、この1番山の台上がり(山の上に上がる人)を勤められたら死んでもいいと考える程の名誉なのだ。4時59分1番山「恵比須流」がものすごい迫力で櫛田入り!!(Video51番山櫛田入り)

櫛田神社周辺がしーんと静まりかえる中、カウントダウンの放送だけが響く。まさに「静」の時である。そして、いよいよ4時59分。「ヤァー!」という絶叫を合図に(このヤァーの叫びがすごいんだ)、1番山が浮き、「オイッサ!オイッサ!」のかけ声とともに怒濤のごとくすごいスピードで清道へ流れこんで行く。そして櫛田神社の超満員の観客&沿道にあふれんばかり集まった観戦者たちも(前日の夕方5時頃から場所とりだそうです)、割れんばかりの歓声と手拍子&「オイッサオイッサ」の連呼で迎える。山&男衆&観客が一体となり、ものすごい迫力だ。まるで地鳴りのよう・・・清道旗をまわって山を止める。

今年の1番山「恵比須流」の博多祝い唄である(Video5)。これまた男衆&観客全員で唄い上げる。山の正面には櫛田神社の神主さんがいらっしゃる。まさに神聖なるときである。あまりの感動に涙ぐむ観客もいる中、見事祝い唄を唄い上げた後、再び「ヤァー!」の雄叫びとともに山は走り出す。そして一挙に500人以上(1番山なのでもっといるでしょうね)の男衆を引き連れ、博多の町の中へ飛び出していく。これから廻止めまでの苦しい5kmコースへ挑む。1番山の重責を見事に勤め上げた恵比須流の皆さんお疲れさまでした。感動しました!
追い山はNHKはじめ3局がこんな時間にも関わらず生中継される。それも結構な視聴率だとか。FBSのゲストは女優の羽田美智子さん。あまりの感動に絶句・・・でもホントこの絶句の気持ちが良くわかる。自分も実際に自分の眼で耳で肌で、この追い山を見るまではこの感動と迫力を想像できなかった。それくらいこの山笠の神聖なる重みが理解できなかった。単なる歴史が長いだけでなく、今では全国でも少なくなった締め込み姿を継承し、女性の参加を拒み賄いも全て男衆でこなす(実際には多くの流はおりょうさんという婦人会の助けを受けてる。我が中洲流は伝統を守り全て男衆だけ。硬派?なのか堅物なのか?これはこれでなんか格好良いかも)。こんな古くさい男の祭り・・嫌いじゃない。各流が5分間隔でスタートしていき、いよいよ我が中洲流もそのときが近づいてきた。もうすでに爆発寸前って感じだ。
1番山の櫛田入りの頃は真っ暗だったが、この頃になると明るくなってきた。そして、5時20分「ヤァー!!!」と中洲流気迫の櫛田入りスタート!自分にとっても初の追い山スタートだ!何が何だか分からない自分も、とにかく気合いだけはすごい状態に。力一杯「オイッサ!オイッサ!」と叫び続けてただただ走りだした。大歓声の中、スムーズに櫛田入り!!
簡単そうに見える清道廻りだが、これがものすごく難しいのだ。通常、山を舁くのはホント苦しいことで50mも舁けば息が上がってします。それほどキツイのだ。その上左右でスピード、方向を計算しながら清道旗を廻ってくるのは技術、経験、体力、根性あってなされる技なのだ。無事怪我人なしで櫛田入り奉納。そのまま一挙に博多の町へ押し出す。国体道路は大混乱だ。流石追い山すごい人の数だ。自分も混乱の中、山の後ろの良い位置をキープ。ここでハリキリ過ぎると即喧嘩の世界だ。皆じーと我慢。中洲流 櫛田入り動画Video1[Click]
 国体道路快走する中、じわじわ山に近づく自分。もう少しのところまでやってきた。しかし、1tの舁き山の早いこと。予想以上だ。軽いジョギングくらいのペースだとついて行くのでいっぱいという感じだ。博多駅前の大博通りに出たところで2つ目の清道。東長寺前に清道旗がたなびく。清道廻ったところで、最初の棒ぜり(山を舁くための位置どりの小競り合い)にトライ。根気よく食い下がり見事キュウリの位置(山の丁度側面)で棒ゲット。感動の追い山初舁きだ!!痛い、苦しい、重い・・・知らない人が聞いたら何でそんな辛いこと好んでするの?と聞かれるだろう。でも、この苦しさが最高なのだ。全身から眠っていたアドレナリンが目覚め大反応!!中洲流 祇園付近動画video2[Click]
 次から次に、代われ!と肩をたたかれる。肩をたたくのが交替の意思表示なのだ。よく見ていないと気づかないが、山の下ではずーっとコミ二ケーションがされている。ところがそのコミニケーションが些細なことから争いに変わる。よって山笠に喧嘩はつきものと言われているのであろう。ある程度のところで交替しなくてはならない。この時がすごく危険なのだ。転んだだけで大事故に繋がる。山笠は、ホント命がけというのが大袈裟ではない。そりゃ1tの山の下敷きになったらたまったものではない。もちろん多くの勉強会も受けてきた。承天寺前が3度目で最後のの清道。ここでは後押しで貢献。実は舁いている人には推進力はない。後ろからの後押しの力が推進力になっているのだ。ホント後押しは目立たないが重要なのだ。でもこれがまた雑巾掛けのような姿勢で苦しくキツイ。怖いもの知らずというか?山を舁いている最中は、皆ランナーズハイの状態になっているとのことだ。そこで、清道廻りの直後、東町筋で再び舁き山の下へ突入(中写真が突入する自分)。無事見送り3番棒ゲット(後ろの3番目の棒)。東町筋は細いので棒ぜりも少なく、比較的長く舁くことができた。苦しいけど嬉しい。う〜ん、ホント苦しい。そして山は再度広い大博通りへ戻ってきました。中洲流 承天寺清道廻り動画video3[Click] 中洲流 大博通り付近動画video3[Click]
 最後の難関の西町筋を山は爆走!ここも東町筋同様細い道だ。こんな狭いところを山笠は走る。ここの沿道も観客でいっぱいだ。ホント間近で山の迫力を見れるので人気のビューポイントだ。特に、西町筋入り口の直角ターンやこの先の西流の小屋通過は山笠の名所と言える。しかし、このへんに来ると体力の限界にさしかかっており、根性と気合いだけで舁いている。中洲流れペースも落ちてきたが最後の力を振り絞って廻り止めを目指す。自分はすでに舁き疲れ?で息があがってしまって、気合いの「オイッサ!」を空元気で叫んでいるだけだ。
 この頃、すでに1番山恵比須流は廻り止め(いわゆるゴールだね)に到着。最後の直線は全員が一体になってのすごい迫力だ。まさしく最後の力を振り絞っての走りだ。最高潮に高ぶった山の興奮が一挙に爆発し、そして、ここ廻り止めで何千人という参加した男衆各々のフィナーレとなる。感極まってすでにこの時点で涙ぐむ男衆も見える。この後、我が中洲流もこの約20分後無事奉納を済ましました。毎年恒例の廻り止め地点の萬盛堂の2Fに各流のトータルタイムが掲示される。山笠はタイムレースでもあるが、あくまでも奉納行事のためタイムが全てではない。無事の奉納が目的のため、先の流を抜かすと言う行為は許されない。これも山笠の男衆の長年守られてきた男のルールなのだ。
廻り止めから山は休まず各々の流へ即刻帰る。そして興奮のあまり号泣する方がいる中、舁き山は山崩しと言われるのだが、あっという間に解体されてしまう。そして全員で博多一本絞めで今年の山笠を締めくくる。新人の自分でさえ、この時何か1つのことを成し遂げたという素晴らしい程の充実感を味わうことができた。何かすごく嬉しい。その後、最後の気合い「オッショイ」のかけ声を掛け合いながら、各丁へ帰って行く。そして各丁ごとで直会(なおらい。反省会のこと)だ。ここで辛かったこと、きつかったことなど皆で語り合う。すでにこの時点でかなりの方の涙腺が緩んでいる。山笠はホント熱い男の祭りだ。自分にとって初めての追い山体験だったが、男の祭りの〆というものを初めて体験した。全員で号泣するのだ。もう全員が感極まるのだ。これが不思議と心の奥底から自然と泣ける。こんなに気持ちよく、感動の涙流したの何年ぶりだろうか?いやっ学生時代の部活以来かもしれない。号泣し合いながら全員で列になり握手をかわす。そして来年の再会を約して、最後の手一本で今年の山笠をホントに締めくくる。今思い出しても目頭が熱くなってくる・・・何故だろう?この山笠の熱さって?ホント山笠はたいへんだが素晴らしい。しかしそれ以上に山笠に参加している男衆たちはもっと素晴らしい。1年中山笠のことを考えているような山のぼせたちに完全に魅せられた。来年の7月15日もおそらく締め込み姿で気合い十分の自分がいるだろう。まさに山のぼせ状態だ!
**Video(山笠 中洲流動画/TV中継より)**
Video1(中洲流 櫛田入り)
Video2(中洲流 祇園町付近)
Video3(承天寺清道廻り)
Video4(中洲流 大博通り)
Video5(1番山恵比須流櫛田入り)
 

山のぼせ日記「博多祇園山笠 初挑戦」へ!!(15日までも追い山までの山笠日記です)
LINK  
西日本新聞 「夏男疾走!追い山」(動画)
FSB放送  「博多祇園山笠2006」
CLUB九州  「山笠の達人になろう」
中洲町連合会「博多祇園山笠」

博多祇園山笠MAP   赤(15日追い山/12日追い山ならしコース)青(集団山みせ)

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